遺影というと背景が無地で、男性も女性もスーツ姿が多いイメージがありますが、どう用意するのか疑問に思う方が少なくないようです。普段の姿を撮影したスナップ写真や、スマホで撮影した写真でも遺影にできるのでしょうか。今回はどんな写真が遺影に適しているのか、その準備方法とあわせて解説します。
遺影とは
お葬式の時に祭壇の中央に置く個人の写真を「遺影」と言います。
お葬式を終えると喪主の次に故人との関係が深い親族が遺影を持って火葬場に移動し、火葬のあいだ遺影は火葬炉の前に置かれます。
火葬が終わると再び親族が遺影を持ち、火葬場を後にして遺影は四十九日まで遺骨と一緒に家に飾るのが一般的です。
また、地域や習慣、宗教などによって違いがありますが、お盆や法事で使うこともあります。
いつ準備する?
自分の遺影を生前用意する人もいますが、あらかじめ用意していないことが多いです。
親族の遺影をあらかじめ用意するなどは、亡くなることを予想しているかのようで、抵抗があるのではないでしょうか。
そのため、ほとんどの場合は亡くなってから写真を選ぶことになるのですが、葬儀までの時間がないため慌てて選ぶことになります。
遺影は葬儀後も家に飾ることになりますから、できれば生前にゆっくり用意するのが理想的です。
遺影選びのポイント
実際に遺影を選ぶ時には、どんな写真を選んだらいいのでしょうか。
ここでは遺影選びのポイントをご紹介します。
適した写真がない?
遺影というと無地の背景にスーツ姿というイメージですが、なかなかそんな写真はないと思います。
実は、葬儀社では遺影用に写真を加工してくれます。
遺影用のサンプル本のようなものがあり、背景と洋服を選ぶと合成した写真を作成してくれるのです。
そのため、誰かと一緒に写っている写真や、ピースサインをしている写真でも、ちゃんと遺影らしくなります。
故人らしさを重視
背景や服装は葬儀社で加工するので、故人の顔に重点を置いて写真を選ぶといいでしょう。
顔が正面を向いていて、カメラ目線の写真が理想的です。
表情は、証明写真のように真面目なものである必要はありません。
見た人が故人を思い出せることが大切なので、故人らしい笑顔の写真やポーズを取っているものでも大丈夫です。
いつ撮影したか
あまり昔の写真を選ぶと、参列者が見て誰だかわからないことがあるので、できるだけ5年以内の写真を選びます。
まとめ
今回はどんな写真が遺影に適しているのかを、準備方法と併せて解説しました。
遺影は亡くなった方を偲ぶことができる大切な写真です。
身近な人が亡くなるのは悲しい事ですが、遺影を見てその人との思い出がたくさん思い出せるような、いい写真を選びたいものです。