お通夜の後に、喪主や遺族と一緒に参列者が食事をすることを「通夜振る舞い」と言います。
故人を偲び、思い出話をしながら食事をすることが、供養になるとされます。
通夜振る舞いには喪主や親族などの迎える側と、参列者側の両方にマナーがあるのをご存じですか?
また、通夜振る舞いには決まった流れがあります。
今回は通夜振る舞いについて、流れや開式・閉式の挨拶例とともにご紹介します。
通夜振る舞いとは
通夜振る舞いはお通夜の後に行われる食事会のことです。
葬祭場の別室に食事が用意されることが多く、お通夜に参列した人は遺族から出席を勧められます。
通夜振る舞いには故人の最後の食事という意味も含まれていて、会場には遺影と共に故人の食事も用意されます。
遺族が、お坊さんや参列者に感謝の気持ちを表す会ともいえるのです。
通夜振る舞いの流れ
通夜振る舞いの流れは次の通りです。
- 通夜終了の挨拶時に、通夜振る舞いの案内があり会場に移動する
- 喪主による開式の挨拶
- 食事中、遺族は参加者のテーブルを回り挨拶やお酌をする
- 喪主による閉式の挨拶
開式の挨拶例
通夜振る舞いの最初には、喪主が以下のような挨拶をします。
例文:本日はお忙しい中、お運び頂き誠にありがとうございます。
皆さまにご参加頂き、亡くなった〇〇も喜んでいることと存じます。
ささやかではございますが、お食事の用意をさせていただきました。
お時間の許す限り、故人との思い出話をお聞かせ願えたらと存じます。
閉式の挨拶例
閉会時も、喪主が以下のような挨拶をします。
例文:本日は誠にありがとうございました。
皆さまから亡くなった〇〇の思い出話を伺えて、遺族一同感謝の気持ちでいっぱいです。
名残惜しむらくはありますが、本日はこのあたりでお開きとさせていただきます。
通夜振る舞いの料理
本来、通夜振る舞いに出される料理は、肉や魚を使わない精進料理とされていました。
しかし、現在ではそれにこだわることはなく、肉や魚料理も出されるようになっています。
桶に入った寿司やオードブルなどの大皿料理が一般的で、ビールや日本酒などの酒類も提供されます。
通夜振る舞いのマナー
通夜振る舞いは故人を偲ぶためのものなので、参加を勧められたら断らないのがマナーです。
時間などの都合で参加できない場合、お焼香だけ済ませて参加せずに帰るのはマナー違反になりません。
参加した場合は、故人の思い出話をするようにして、関係ない話はしないようにします。
また、お酒を勧めらますが、酔っぱらって大声で騒いだりしてはいけません。
まとめ
今回は通夜振る舞いとは何か、その流れや開式・閉式の挨拶例もあわせて解説しました。
通夜振る舞いへの参加を勧められたら、断らないのがマナーです。
知り合いがいなくて居づらいという場合は、短時間で退席しても大丈夫なので、食事に箸をつけて遺族に挨拶をしてから帰るようにしましょう。